RCCテレビ「イマなま3チャンネル」の放送について

レポーター)まだまだ暑さが厳しいですが、夏休みも終わり9月がスタート、この時期に多くみられるカラダとココロのトラブル、その名も9月病ってご存知ですか?

橋上)9月病は、ヨーロッパなどで長い夏休みが終わった後に、なかなか仕事モードに復帰できない状態を指します。日本においても、春からずっと頑張ってきた方が、お盆や夏休みに入って仕事から外れ、ふっと気を許したのをきっかけに、心と体のトラブルが現れて、以前のようにバリバリ仕事ができなくなることがあります。

気分の落ち込み、イライラ、不安感、肩こり、頭痛、動悸、胸のくるしさ、震え、といった症状が現れます。原因はこれまでの頑張りからくるストレスです。

レポーター)この9月病をはじめ日頃から溜めこんでいるストレス。もし放っておくと、どうなりますか?

橋上)ストレスには蓄積性があります。放っておくと雪だるま式にどんどんたまっていきます。ひどい場合には、うつ病などの精神病になる可能性があります。少しずつそれを吐き出して、ストレスのデトックスみたいなことを普段から心がけておくといいですね。

レポーター)ストレスって溜めちゃいけないと分かっていますが、溜まっちゃうものですよね。どうしたらいいでしょう?

橋上)そうですね、ストレスは自分のことが後回しになって、自分のしたいことの優先順位が低くなってきて、どんどん溜まってくるものです。ですから、自分が何をしたら元気になれるか、気分転換で自分の優先順位を上にもっていくことが大事です。ところが、ストレスが一定線以上溜まってしまうと、気分転換すらできなくなってしまいます。ストレスの程度がまだ軽いうちの気分転換が大切です。
そして、ストレス解消した後に大事なポイントがあります。楽しんで満足した分、仕事は今までより少しペースダウンするつもりでやってみましょう。

レポーター)例えば余暇をして楽しんで満足したら、その分仕事は頑張ろうって思ってしまいますが、それは違うのですね。

橋上)そうですね。自分のための時間というのは、仕事とは区切って考えるといいですよ。仕事と自分の好きなこととの境が薄れてくると、もっと仕事をこなせるようになるために趣味をする、もっとバリバリ働くために自分のしたいことをする、ということが起きてきます。すると、楽しいことも義務のようになって、今まで自分が好きでしていたことが嫌なこと、面倒なことに変わってしまいます。

レポーター)会社でよくありそうなのですが、例えば休暇をいただいた分、上司なんかが「お前休んだのだから、今日からもっと仕事頑張れよ」みたいなことを言いがちですが、それは良くないですか?

橋上)常識的、一般的、社会的にはそうかもしれませんが、実際には良くないですね。

レポーター)誰しも何かしらのストレスとは向き合って生きているとは思うのですが、どう付き合っていったらいいですか?

橋上)そうですね。生きていればうまくいかないこと、思い通りにいかないことにどうしてもぶつかりますよね。そんな時、人が信じられなくなって、嫌気が差したりしますけど、そういった「ネガティブな感情」は決して悪いものではありません。人として自然な当たり前の感情の一つですから、意識の外に押しのけてしまわずに、ありのままに受けとめてみましょう。
余裕のある時は、そのいやな気分にじっくりひたってみる、ということをお勧めします。その意味は、ネガティブな感情に普段から慣れておくこと。これがストレスへの免疫力になります。
ネガティブな感情もあっていい、と自分を認めること・・・これも大事なストレス対処法で、これが心の癒しにつながります。

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